2007年4月30日月曜日

交通事故を招く危険な信号機

 東京都内にある歩行者用信号機には、あとどれくらいで青に変わるかを示す装置が信号機の横に付いているものが多い。この装置が付いている信号機は、交通事故を誘発する危険な信号機である。
 あともう少しで青に変わる、というところで、横断歩道を渡り始める人だってたくさんいる。みんながみんな、きっちり信号が青に変わるまで待っているわけじゃない。人間は、あらゆる場面で常に合理的に行動するわけではないからだ。
 「あ、もう青に変わるな、よし!」といって、まだ信号が赤なのに横断歩道を渡り始める人が必ず存在する、という前提で交通のシステムはつくりあげなければならない。
 あの装置は、この「あ、もう青に変わるな、よし!」と考える人へゴー・サインを送っているのだ。
 交通死亡事故が発生する前に、いや、もうあの装置が原因で発生しているかもしれないが、歩行者の安全のためには、あの装置は緊急に撤去する必要がある。

2007年4月24日火曜日

バカバカしい猪瀬直樹の「東京DC特区」構想

 作家の猪瀬直樹が「東京DC特区」構想とやらを提案しているそうだ(たとえば、『読売新聞』電子版の記事「都心を国直轄に…猪瀬直樹氏、「東京DC特区」構想を提案」。下記に引用する)。

 政府の地方分権改革推進委員会が17日開かれ、作家の猪瀬直樹委員が、東京都の中心部を国直轄の「東京DC特区」とする構想を提案した。
 自治体の税収格差の是正が狙いで、大企業が多く法人関係税が集中する特区の税収を、財政の苦しい地方の自治体に回すとしている。
 米国の首都ワシントンDCをイメージした特区は、千代田、中央、港、品川、新宿、江東など、おおむね12区にわたり、人口は約300万人。猪瀬氏の試算によると、特区内の地方税収は3・3兆円(2004年度決算ベース)で、地方税収全体の約1割を占める。特に、法人2税は1・5兆円で、全自治体の2割を超える。
 猪瀬氏は「東京は、自己努力の結果ではない税収が入り、独り勝ちしている」と指摘するが、実現のハードルは高そうだ。
  (2007年4月17日19時29分 読売新聞)

 賛同できない猪瀬が提案したこの構想に反対する

 とくに、「大企業が多く法人関係税が集中する特区の税収を、財政の苦しい地方の自治体に回す」という部分には、到底、賛成できない。こんな政策を実行したら、ますます日本はダメになってしまう。

 田中角栄がおこなった「国土の均衡ある発展」という戦後最大の失政をくりかえしてはいけない。

 日本全体が均衡に発展しなければならない、という考え方に合理性・正当性などまったくないのだ。

 ついでに、「DC特区」という滑稽な表現に、猪瀬の底の浅さが露呈している。DCとは、"District of Columbia"の略記で、これは日本語訳で「コロンビア特別区」と言う。「コロンビア」とは、アメリカ合衆国の美称のひとつで、日本を「豊葦原瑞穂国」などと呼ぶのとほぼ同じ感覚である。ゆえに、日本に「DC」というのは、無知からきたのでなければ、まったくおかしな言語感覚である。新宿タカシマヤの「タイムズスクエア」と同じか、それ以上に恥ずかしい物言いである。

2007年4月23日月曜日

区議会議員選挙も終わりました

 東京都の区議会議員選挙が終わった。

 今回の選挙で、選挙公報や立候補者のポスターを見て思ったことが一つある。
 無所属で立候補する候補者が多いということだ。
 おそらく、選挙民の政党離れや既成政党への嫌悪感を感じて、「無所属」を訴えることが得票-当選につながると考えた候補者が多いのではないだろうか。
 そうした候補者に共通して見られるひとつの特徴があった。
 公報やポスターに書かれている政策が具体的なことである。
 ただし「具体的」といっても、具体性を欠いた具体的政策としか言いようのないものばかりである。
 あれをします、これをします、と区民へのサービスを羅列しており、選ばれたら実行・実現します、と「公約」している。
 しかし、そういったサービス合戦のなかから区議会議員を選択する、というのは如何なものか、と言うより、はっきりいって間接民主政治、議会制民主政治にとって好ましいものではなく、危険ですらある。
 具体的なサービスを当選後すぐにでも実行・実現できるかのように訴えるのではなく、もっと別の視点から訴えるべきである。

 選挙から一夜明け、新聞で当落を見ると、落選した候補者に「無所属」の多いことが印象的であった。

2007年4月19日木曜日

ベビーラーメン

 ベビースターラーメンをコンビニで買ってきて食べた。
 袋を開けたとき、いつもはそんなことないのだけど、懐かしい匂いがした。
 その刹那、駄菓子屋さんでこれを買って、食べていたときのことが脳裡をよぎった。

 ベビースターラーメンをいつも買っていたとんぼ屋さんもうさぎ屋さんも、とっくの昔になくなってしまった。
 記憶を素直にたどると、ベビーラーメンは10円で、これより量が少なくもっと白っぽかったラーメンは5円だった。
 5円の方のラーメンは、もうお目に掛かることはないのだろうか。

 ベビースターラーメンは、株式会社おやつカンパニーが作っている。
 同社ウェブサイトの会社案内を見ると、記憶通りベビースターラーメンは、1959年から1973年までは10円だった。
 ただし、商品名は「ベビーラーメン」で、「スター」が付いていなかった。
 社名もその当時は「松田産業有限会社」だったそうだ。

 ベビーラーメンに限らず、駄菓子屋で買い食いをすると病気になる、とよく怒られた。
 だから、ベビーラーメンもこっそりと食べるものだった。
 いまはもちろん、堂々と食べている。
 でもあまりこればかり食べていると、体にはあまりよくないかもしれない。
 怒ってくれる人がいないことに気がついた。
 
 
 
 

2007年4月17日火曜日

「私の三冊」と『きけ わだつみのこえ』

 岩波書店のPR誌『図書』の臨時増刊(第697号、2007年4月)は、岩波文庫創刊80年記念ということで、各界の人たちにアンケートをおこない、同文庫から3冊を選んで短評を寄せてもらう、という特集を組んでいる。

 この特集、「私の三冊」では、232人もの人たちがアンケートに回答している。

 今回の「私の三冊」でとくに興味をひくのが、『きけ わだつみのこえ』を選んだ人が多いことである。18人が、この本を三冊のなかの一冊に挙げており、『第二集 きけ わだつみのこえ』も1人(綿貫礼子)が選んでいるので、あわせて19人もが、『きけ わだつみのこえ』を「私の三冊」の一つとして選んでいる。この本の次に多く選ばれたのは、夏目漱石著『吾輩は猫である』と宮本常一著『忘れられた日本人』の8人となるので、『きけ わたつみのこえ』の18人は突出している。

 岩波書店からアンケートを送られるような人たちが、いまの日本の状況に対して意識的・無意識的に抱いている危機感が反映されているのだろうか、と思わないでもない。

 しかし、『きけ わだつみのこえ』が、日本の過去・現在・未来を考える際には、避けて通ることのできない文献の一つであり、社会や人間についての貴重な示唆を与えてくれる本であることはまちがいない。

 この『きけ わだつみのこえ』への短評で、注目したものを3つだけ紹介しておきたい(肩書き等も同誌所載のもの)。

 伊藤真(伊藤塾塾長/法教育(特に憲法))
 憲法を理解するためには想像力が必要である。特になぜこの国の憲法が九条という非常識な規定を持つかを理解するには、戦時中の常識を知る必要がある。彼らの想いと命を生かすも殺すも我ら次第。(p.10.)

 島本滋子(ノンフィクションライター)
 血友病の青年アキラ(故人)はHIV感染を知ったとき、死の意味を求めてこの文庫を読んだという。自分はなぜ死なねばならぬのか。その「なぜ」を求めた青年たちの悲しみが鋭く突き刺さる。(p.44.)

 畑村洋太郎(工学院大学教授/機械工学)
 自分の意志や希望に反し、勉学を止め戦地に赴いた学徒の声が耳許に聞こえてくる。その人達が愛する者へ、そして次の世代の者へ託した何かが本の向こう側から聞こえてくる気がする。(p.62.) 


 

 ・日本戦没学生記念会編『新版 きけ わだつみのこえ-日本戦没学生の手記』(『岩波文庫』青157-1)、岩波書店、1995年12月。
 ・日本戦没学生記念会編『新版 第二集 きけ わだつみのこえ-日本戦没学生の手記』(『岩波文庫』青157-2)、岩波書店、2003年12月。

当麻農協の「セクハラ」問題について

 北海道上川郡当麻町にある当麻農協のセクハラ事件がメディアで話題になっている。
 詳細は、『北海道新聞』電子版で下記のように報道している。

 当麻農協をセクハラ提訴 職員ら女性2人 前組合長、課長相手取り(04/08 06:45)
 【当麻】上川管内当麻町の当麻農協(組合員千三百二十六人)の前組合長(60)と課長(44)から、セクハラ(性的嫌がらせ)行為や暴言を受けたとして、職員と元職員の女性二人が七日までに、同農協と前組合長、課長を相手取り、総額約一千万円の損害賠償を求める訴えを旭川地裁に起こした。
 訴えによると、女性二人は二○○五年三月から○六年十月にかけて、勤務中や宴会の席で、前組合長や課長から執拗(しつよう)にみだらな言葉を言われたり、体を触られたりした。抵抗すると課長から「何だ、この野郎」などと暴言を吐かれたこともあったという。
 二人は他の幹部職員らに被害を訴えたが放置され、一人が耐えきれず、昨年末に退職した。
 二人の代理人の弁護士は「上司と部下という関係を悪用した屈辱的な行為。被害を訴えても取り合わなかった組織全体の責任も重い」と主張。同農協の常務理事は「訴状を確認しておらず、コメントは差し控えたい」とし、同農協の顧問弁護士で、前組合長と課長の代理人も務める予定の弁護士は「訴えの内容を精査していないので、話はできない」としている。
 前組合長は一身上の都合を理由に三月二十七日付で辞任。女性の一人は二月、強制わいせつ容疑で前組合長と課長を旭川中央署に告訴している。

 セクハラ「あった」 職員ら提訴された当麻農協が認める(04/17 07:09)
 【当麻】上川管内当麻町の当麻農協(組合員千三百二十六人)の前組合長らを相手取りセクハラ(性的嫌がらせ)行為などで、職員と元職員の女性二人が損害賠償請求した問題で、同農協の川上敏明組合長は十六日、同農協で記者会見し、「セクハラ行為はあったように思われる」と認め、謝罪した。女性二人とは弁護士を介し、和解を求めていく考えを示した。
 同農協は、三月下旬に理事らで構成する特別調査委を設置し、職員へのアンケートや聞き取りで詳細について調査中と説明。提訴された内容の実態について川上組合長は「調査委が把握しており、(内容は)見ていない」とするにとどまった。
 同農協は二○○六年にセクハラ相談窓口を設置したが、上田哲雄常務は「認識が甘く、機能していなかった」と述べた。
 女性二人は勤務中や宴会の席で、前組合長(60)と課長(44)から執拗(しつよう)にみだらな言葉をかけられたり、体を触られたとして、同農協と前組合長、課長に対して総額約一千万円の損害賠償を求める訴えを旭川地裁に起こしている。

 今朝(4月17日)、テレビ朝日スーパーモーニングでも、この問題をとりあげていた。

 こうした問題を見聞きするたび、「セクハラ」と呼ぶことで問題を矮小化してしまっているのではないか、と思ってしまう。

 「セクハラ」ではなく、「強制猥褻事件」「準強姦事件」と呼ばなければ、問題(事件)を的確に捉えられないのではないか、と思うのである。

 「セクハラ(sexual harassment)」の訳語が一般的には「性的嫌がらせ」になっている現状では、この当麻農協職員らのおこないを「セクハラ」と言うのでは、たんなる「嫌がらせ」という枠の中に収めてしまう危うさがある。

 「~ハラ」と言う表現で、これまで隠蔽されてきた問題に光をあてることができたという意義は大きい。しかし同時に、同じ「~ハラ」という表現で、問題を矮小化し過小評価することにもつながっている面を見逃すべきではない。

 当麻農協のセクハラ問題が、地元でどれほど深刻に受けとめられているか知ることができない。当麻町でつくられた農産物は買わない、当麻農協が出荷する商品は買わない、といった動きが広がらない限り、当麻農協も地元の生産者も、この問題がどれだけ悪辣なものか、わからないのではないだろうか? 

 買い物をするときには北海道の「当麻」という地名に注意して、そこからやってきたものを買わないようにする。こうした不買の動きが広がることこそ、問題解決に向けたもっとも効果的な方法ではないか、と思うのだが。

2007年4月16日月曜日

夏川りみは過小評価されているんじゃないか? もっと売れて欲しい

 なんかいま休養中らしい話もきくが、夏川りみという歌い手がいる。
 「涙そうそう」がヒットして一気に知名度が上がったので、顔と名前とヒット曲が一致する人も多いはずだ。
 でもなんか、あまり評価されていないような気がして仕方がない。
 歌手としてはたいへんな力量の持ち主なのに、過小評価されていると思う。
 
YouTubeに(おそらく違法なんだろうが)いくつも動画があるので、夏川りみを知らない人はYouTubeで検索して聴いてみて欲しい。
 ウェブサイト「
夏川りみOFFICIAL SITE」もあたらしく開設したらしい。
 このサイト内からも最新のアルバム・DVD・シングルの試聴が(合法的に)できる。動画もあり。
 トップの画像は、スナックのママがおしゃれして日帰り旅行に来てます、って感じだけど、そのページの下の方にあるDVD"VIDEO CLIP COLLECTION"の写真は、
堀北真希ちゃんって感じでちょっとかわゆい。

親不孝通りのゴグ

親不孝通りのゴグ

ただいま2007年4月16日(月)、東京は細かい雨が降っています。
本日より、ここにあれこれ書き連ねていくつもりです。
よおぴく。